ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

しかも最悪なことに、わたしの座席だと思われるところに、だれかが座っていた。


…しかも、男の子。


周りの友達らしき男の子たちと雑談している。


非常に割り込みづらい…。


でも、今のアウェイなわたしには、自分の座席に座って、入学式が始まるのをじっと待つしか方法はない。


だってどこへ行ったって、周りは前からの知り合い同士で、わたしが入るところなんてないんだから。



「あ…あの……」


だから、わたしは勇気を出して、その背中に声をかけるしかなかった。


すると、すぐにその男の子が振り返った。


「ん?」

「あの…。そこ…、わたしの席でっ…」


目を見れなくて、うつむき加減で自分の座席を指さす。


きっとこの男の子も、『お前、だれ?』みたいな目でわたしを見ているに違いない。