ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

大粒の涙を流して、俺の胸板を何度も叩く莉子。


…痛かった。

だけど、莉子に叩かれる胸板の痛みよりも、自分を責める莉子をただ見ていることしかできないことに、心が締めつけられて痛かった。


「なんで…お父さんとお母さんがっ。それなら、わたしが死ねばよかったんだよ…!」


芯の強い莉子が、こんなにもボロボロになって追い込まれていたなんて…。


…悔しい。

ずっと莉子のそばにいたくせに、こういうとになにもできない自分が…悔しくてたまらないっ。



「どうせ1人になるなら、わたしなんて初めからいないほうが――」

「…莉子は1人とちゃうっ!!」


もう莉子の悲痛な訴えを聞いていられなくなった俺は、莉子の背中に手をまわすと、そのまま莉子を抱きしめた。


お父さんとお母さんが急にあんなことになって、悲しいのは当たり前。