ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

――だから。


「風邪引くで」


俺は、着ていた学ランの上着を脱いで、莉子の肩にかけた。


「…莉子。さっき悠も言ってたけど、明日から学校こぉへん…?」

「うん…、そうだね。…考えておくよ」


言葉を濁す莉子。

やっぱり、心の傷はそう癒えるものじゃない。


それに、前までは東京の高校を受験するんだと、授業も一生懸命に受けていた。

だが今は、その目的さえも見失ってしまったように見える。



「これは、わたしへの罰だと思ってるの」


突然、莉子がぽつりとつぶやいた。


「…急にどうした?それに、…罰ってなに?」

「わたし、…一瞬でも考えちゃったんだよね。東京に戻りたくない。大河や悠とこっちにいたいって」


てっきり、東京に帰りたいとばかり思っていたけど――。

…そんなことを考えてくれていたなんて。