ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

慌てて家を出てきたのがわかる。


久々に見る莉子は思ったよりも変わっていないことに安心したが、その第一声に迷った。


――すると。


「…ちょっと2人ともっ。なんなの…これ?」


少し怒ったように、莉子は茶色の紙袋を俺たちに差し出した。


それは、さっき莉子のおばあちゃんに預けたスタバの紙袋だ。


「なんなのって、スタバのフラペチーノやけど?」

「そうそう。莉子、好きやろ?」

「…好きだけどっ」


なんだか腑に落ちないといった莉子の表情。


喜ぶと思って新作のフラペチーノにしたけど、定番のほうがよかったとか?


「もしかして…、自転車でわざわざ…?」

「まあ、運動がてら」

「そうそうっ」


俺と悠は、顔を見合わせる。

とは言いつつ、帰りは若干バテ気味だったことは、男として情けないから莉子には言わない。