ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

「いえ…!こちらこそ、急に押しかけてしまって…すみませんっ」


なんとなく、そうだろうとは思っていた。


だから、俺たちに申し訳なさそうに謝るおばあちゃんに対して、俺たちが申し訳なく感じる。


「それじゃあ…すみませんが、これを莉子さんに渡してもらってもいいですか?」


俺がそう言うと、悠は持っていた紙袋をおばあちゃんに差し出した。


「これは…?」

「冷たいものなので、なるべく早く飲むようにお伝えください」


俺たちがおばあちゃんに託したのは、今日発売のスタバの新作フラペチーノだった。


なんとか莉子に元気になってもらいたくて、自転車に乗って買いに行ってきたのだ。


正直…、スタバまではなかなかの距離だった。

ただ、少しでも莉子に喜んでもらいたかったから。



「…やっぱり会えへんかったな」