ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

もらったときにはきれいな色のミサンガだったのに、今ではすっかり汗や泥で汚れてしまっているけど。


「最後の1球を投げるときに気づいてん。ミサンガが切れてることに」


あのタイミングでまた手の痺れが起こったのは、もしかしたら神様が切れたミサンガの存在に気づかせようとしてくれたのかもしれない。

今なら、そう思える。


「莉子が、優勝できるようにって思って作ってくれたミサンガやろ?やから、それが切れたから、絶対優勝できるって確信した」


あと1球で、すべてが決まる。

俺が抑えてみせると誓いつつも、あのときのプレッシャーは半端なかった。


――しかし。 


「俺が最後に思いきり投げれたのは、莉子のおかげ」


莉子の応援と、このミサンガがあったからだ。


「やから、これは莉子の優勝旗でもあるっ」