ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

〈わかった!ありがと〜〉


…よかった!

これで、濡れずに帰れそうだ。


〈あと、よかったら大河くんと悠くんもいっしょに乗ってもらってね。家まで送るから〉

〈わかった。2人に伝えておくね〉


お母さんとの電話を切ったあと、2人に帰りに送ると伝えたら、とても喜んでくれた。


「さすが、莉子のお母さん!」

「マジで神っ」


空を見上げると黒い雲が覆い尽くしていて、まだ昼間だというのにまるで夜のようだ。


止むことのない雨を眺めながら、わたしは大河と悠といっしょにお弁当を食べていたのだった。



お昼休みが終わって、5限を受けたら、お父さんを車に乗せたお母さんが迎えにきてくれる。

わたしは、なにも疑うことなくそう思っていた。


だから、まさか――。

あれが、お母さんとの最後の電話になるなんて…。