ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

わたしのその気持ちを知っていて、最近お父さんとお母さんは、「こっちの高校も受験してみたら?」とも言ってくるようになった。


近くにおじいちゃんとおばあちゃん家があるから、そこから通うのもアリなんじゃないかと。


でもそうなったら、今度はお父さんとお母さんと離れて暮らすことになる。

…それは、いやだ。


だから、わたしは東京の高校へ進学する。

そう決めたのだ。



――しかし、『その日』は突然訪れた。


朝からいい天気だと思っていたのに、午後から急に天候が曇り出しだ。

そして、お昼休みのときには土砂降りに。


「今日って、晴れの予報じゃなかったの?」

「いや、俺は天気予報は見てへんけど」


大河はそう言って、お弁当のウインナーを頬張る。


「雨降るなんて言ってなかったから、傘なんて持ってきてないよ〜…」