ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

わたしよりも、…優勝旗!?

大河から渡したらくせに…!


これだから、野球バカは困るんだからっ。


わたしは大河を睨みつける。

でも、なんだかおかしくなって、わたしたちは顔を見合わせて笑ったのだった。


そうして、わたしたちにとって、中学最後の大会が幕を閉じた。



野球部を引退してからは、夏休みの1日1日がとても長く感じた。

大河や悠は夏休みの間も、後輩の練習の様子を見に行ったりしていた。


わたしも、そうしたのはやまやまなんだけど…。


部活を引退したあとに残るのは、――受験勉強…!


夏休みだからと言って、遊んでなんかいられなかった。


それに、わたしは東京の学校を受験しなくてはならない。

来年の春には、また家族3人で東京に戻るから。


初めはいやいや引っ越してきて、早く帰りたいなんて思っていた。