総長と私の奇譚~'' まだ '' 好きじゃない~

そう言うと誰か血だらけの男が引きずられていた。

一目見てその正体が分かった。


「名雲!」


名雲の名前を呼べばヨロヨロと起き上がった。

私に抱きつくと耳元で呟いた。


「っ、玲奈。全員連れて逃げろ。」

「なに言ってんの。」

「琥珀の問題だ。」

「…颯真、冬馬、みんな。名雲を頼みたい。」


名雲を皆に預け、前を見据える。


「どう言うことか私は隼人の女ってなってるんだよ。それに、隼人を不良の道に引き込んだのは私なんだ。私にも責任はある。」