総長と私の奇譚~'' まだ '' 好きじゃない~

ドアを開けた瞬間上から水が降ってくる。


「良い気味。」


うすっらと黒い笑みを見せる乾さんがいた。

髪から滴る水が鼻先に落ちる。

全身に降りかかった水が私の体温を奪っていく。

5月の始め、まだまた冷たかった。


「あんたさぁ、調子に乗ってない?」

「っ、」


まだ完治してない頭の傷を蹴られた。

あの時のようにズキズキと痛む傷。


「もう始まってんの~?」


他のクラスの一軍女子が入ってきた。


(先輩もいるじゃん。)