総長と私の奇譚~'' まだ '' 好きじゃない~

「あれ?玲奈ちゃんじゃん!なにやってんの?」


今、一番会いたくない人と遭遇してしまった。

おちゃらけた声。

その正体は分かっている。

だから、振り返ることなく言葉を返す。


「…帰ってよ。」

「なんで?」

「会いたくないから。」

「俺が会いたかったの」


全然食い下がらない彼に痺れを切らして振り向く。

すると、グイッと腕を引かれすっぽりと腕の中に収まってしまう。


「離してよ…!」