総長と私の奇譚~'' まだ '' 好きじゃない~

あの事件から1週間が経った。

私と登校するのは千夏だけ。

お昼を食べるのも、一緒に帰るのも千夏だけになった。


「ここ最近隼人見ないねー。体調不良?」

「…違うと思う。」

「帰り隼人の家に行ってみよ」

「私は良い…」


スッ、と立ち上がって教室に戻った。

私だって行きたいし、話したい。

でも、今、私は隼人に会ってはいけない気がした。


「…好きなのに」


ポツリと一人、廊下で呟いた。