総長と私の奇譚~'' まだ '' 好きじゃない~

「まったく、迷惑極まりない」

「だってぇ…」

「だってじゃない。じゃ、家着いたから」

「今日も俺んちで飯食うだろ?迎えいくなー!」


同意するように首を縦に振り、家の扉に手をかける。

お父さんしかいないはずの家の中から騒音が聞こえた。

なんだろ、と思いつつ家に入る。


「ただいまー」


玄関にはお父さんともう一人、男の人の靴があった。

なにやってんだろ、と心の中で不安をちらつかせながらリビングに向かう。

リビングを見て驚いた。家の中では仕事の関係で家を離れているはずの兄とお父さんが言い争っていた。