「モモだって中学で英語くらい習ってるだろ?」

 ──習っていたら、みんな簡単に出来ると思ってるんですか~?

「は、い……有り難く拝読させていただきます……」

 ──これ以上、先輩を呆れさせるのは避けよう……。

 モモは適当に開いたページのアルファベットに集中し目を走らせたが、いつの間にかうたた寝を始め、食事の時間までぐっすり熟睡してしまった。(註2)

 ──別にそんなとこ、お前に期待してないけどさ~。

 凪徒はクスりと笑いながらモモの寝顔を見下ろし、再びロシア語講座の書籍を熟読し始めた──。



[註1]ロンリープラネット:日本語版もありますが、『ロシア』もしくは『モスクワ』が出版されているのか、作者も存じません。((2014年時点では)調べきれませんでした・・・すみません(汗))


[註2]居眠り:モモの名誉の為に補足致しますが、彼女も中学まではそれなりに良い成績ではございましたよ(苦笑)。