「助けに? 椿さんが、私を?」
「ああ」
「なんで……一度しか会ったことがないのに、どうして私なんか」
穂波の瞳が戸惑いの色に揺れながら、椿を映す。椿が自分を助ける義理なんてないはずだ。白洲家を椿が訪ねてきたあの日、数時間だけ共に過ごしただけなのだから。
「一度じゃない。あんたと俺は、昔会ったことがある」
「え……」
椿と会ったことがある?
穂波にはどうしても思い出せなかった。椿は浮世離れした、神々しいと言っても大袈裟ではない不思議な魅力がある。こんな人物に一度会ったら、忘れることはないだろうと穂波は思っていた。
だから椿に、昔出会った運命の鍵を探していると言われた時。穂波は絶対に自分ではないと思った。椿と会ったことはこれまでないと確信してしまっていたから。
「本当は、俺が探していた女性はあんたなんだ、穂波さん」
「ああ」
「なんで……一度しか会ったことがないのに、どうして私なんか」
穂波の瞳が戸惑いの色に揺れながら、椿を映す。椿が自分を助ける義理なんてないはずだ。白洲家を椿が訪ねてきたあの日、数時間だけ共に過ごしただけなのだから。
「一度じゃない。あんたと俺は、昔会ったことがある」
「え……」
椿と会ったことがある?
穂波にはどうしても思い出せなかった。椿は浮世離れした、神々しいと言っても大袈裟ではない不思議な魅力がある。こんな人物に一度会ったら、忘れることはないだろうと穂波は思っていた。
だから椿に、昔出会った運命の鍵を探していると言われた時。穂波は絶対に自分ではないと思った。椿と会ったことはこれまでないと確信してしまっていたから。
「本当は、俺が探していた女性はあんたなんだ、穂波さん」
