都姫が変えた空気のまま、その後の話し合いは揉めることなく円滑に終わった。時隆を殺した犯人を見つける、一同の目的が一つになった。
穂波は、当主決めのことは関係なく、時隆がなぜ、誰に殺されたのかは知りたいと思った。
本当は勝手に人の思念を読み取るのは、控えるようにしている。覗き見するようで気が引けるからだ。だが今日もこの力を使って、少しは時隆の考えに近づけた。
(また、時隆様に関連する物があったら触れてみよう)
穂波は心の中で小さくそう決意した。
「あ……」
藤堂の屋敷からの帰り道。もちろん、蓮華たちとは別行動で、一人で帰ろうとしていた。人気のない道に入った時。目の前に、都姫が現れた。
「都姫」
会が終わった後、藤堂本家の人間たちに、都姫は早々連れてかれてしまった。直接話しかけられず、助けてくれた礼も言えないまま屋敷を後にしたのだが……。
なぜここに現れたのだろうかと、穂波は警戒して彼女を見た。
「気安く私の名前を呼ばないでくれる?」
強い語気で言い放たれる拒絶の言葉に、穂波の喉がひゅっと冷たく音を立てた。
穂波は、当主決めのことは関係なく、時隆がなぜ、誰に殺されたのかは知りたいと思った。
本当は勝手に人の思念を読み取るのは、控えるようにしている。覗き見するようで気が引けるからだ。だが今日もこの力を使って、少しは時隆の考えに近づけた。
(また、時隆様に関連する物があったら触れてみよう)
穂波は心の中で小さくそう決意した。
「あ……」
藤堂の屋敷からの帰り道。もちろん、蓮華たちとは別行動で、一人で帰ろうとしていた。人気のない道に入った時。目の前に、都姫が現れた。
「都姫」
会が終わった後、藤堂本家の人間たちに、都姫は早々連れてかれてしまった。直接話しかけられず、助けてくれた礼も言えないまま屋敷を後にしたのだが……。
なぜここに現れたのだろうかと、穂波は警戒して彼女を見た。
「気安く私の名前を呼ばないでくれる?」
強い語気で言い放たれる拒絶の言葉に、穂波の喉がひゅっと冷たく音を立てた。
