序列100位のシンデレラ〜冷徹御曹司と、嫁入りから始まる恋をする〜

「馬鹿な……! 白洲家の半端者のお前が、なぜ知っている……? 嘘をついているのだとすれば、ただではおかないぞ!」

 時隆の秘書は鬼のような剣幕で、穂波を睨みつけた。先ほどからただでさえ、話し合いの場の腰を折られている。遅れてやってきた目立ちたがりの変わり者が、嘘を言っていると思ったのだ。

「私の念力は触れた物から、その物に残っている思念を読み取る力です。時隆様の手紙から、時隆様が何を考えていたか読み取りました」

 そう言って穂波は懐から、序列の書かれた手紙を出した。手紙に載っている人間、一人一人に時隆が直筆で用意していた手紙だ。ただ、手紙と言ってもあの序列以外には何も書かれていなく、なぜわざわざこんな手の込んだことをと疑問の声があがっていた。

 穂波の口から告げられる内容を、その場に居る全員が息を呑みながら聞いている。

「時隆様は、自分を殺した人間を突き止めた者を、藤堂家の次期当主にすると考えられていたのです」

 都姫は、なんてこいつは馬鹿な女なのだろうと思った。わざわざ一族の人間全員にばらしてしまったのだ、言わなければ自分が有利になれる情報を。