「……失礼します」
しかし、襖の開く音がすると、ぴしゃりと部屋中の声が止んだ。
「は!? な、なんでここに居るのよ!」
代わりに傍観を決め込んで黙っていた蓮華の叫び声が室内にこだましたのだった。家に置いてきたはずの穂波が、部屋の前に立っていたからだ。
水色の生地に薄紅色の花が咲く、華やかな着物に身を包んだ姿を見て、その美しさに蓮華はまた歯軋りをしたくなった。艶のある黒い髪を桃色の花飾りでまとめ、ほんのりと化粧をしている。淡い色立ちの服飾と化粧により、もともとの穂波自身の素材の良さが活きている。
「誰だ彼女は」
「あんな綺麗な女性、居たか?」
遅れて部屋にやって来たことで、一瞬で注目の的となってしまった。三年間、ほとんど家から出してもらえなかったせいか、穂波のことを知らない人間は多い。穂波に見惚れ、その美しさに思わず喉を鳴らす男性も居た。
しかし、襖の開く音がすると、ぴしゃりと部屋中の声が止んだ。
「は!? な、なんでここに居るのよ!」
代わりに傍観を決め込んで黙っていた蓮華の叫び声が室内にこだましたのだった。家に置いてきたはずの穂波が、部屋の前に立っていたからだ。
水色の生地に薄紅色の花が咲く、華やかな着物に身を包んだ姿を見て、その美しさに蓮華はまた歯軋りをしたくなった。艶のある黒い髪を桃色の花飾りでまとめ、ほんのりと化粧をしている。淡い色立ちの服飾と化粧により、もともとの穂波自身の素材の良さが活きている。
「誰だ彼女は」
「あんな綺麗な女性、居たか?」
遅れて部屋にやって来たことで、一瞬で注目の的となってしまった。三年間、ほとんど家から出してもらえなかったせいか、穂波のことを知らない人間は多い。穂波に見惚れ、その美しさに思わず喉を鳴らす男性も居た。
