穂波は触れた物に関しては、有機物、無機物問わず過去を読み取ることができる。対して咲子は、人間のみが対象だが、相手の過去の記憶や、今考えている思考も読み取り……しかも書き換えることができる念力の持ち主だった。
穂波の念力だからこそできることもあるが、記憶の書き換えや、現在進行形で考えている思考を読み取れる咲子の力の方が、一族内では大きく評価されていた。
穂波はこの念力を持つ母と、神託の念力を持つ都姫と共に暮らしながら、自分自身の存在について何度も問いかけてきた。何の為に存在していて、この念力で何ができるのかと。
『はい……この念力で八潮様の記憶を読み取ってしまったのです。時隆さん……今も変わらず、八潮様が一番大切に想っているのはあなたです』
『……!』
『あなたのことを想わない日が、ありません。離れていても、言葉を交わせなくても、八潮様がいつも、一番に想い続けているのは時隆さんです』
感情を大きく表に出さない時隆が、咲子の言葉を聞きながら、固く握り締めた手を震わせていた。
穂波の念力だからこそできることもあるが、記憶の書き換えや、現在進行形で考えている思考を読み取れる咲子の力の方が、一族内では大きく評価されていた。
穂波はこの念力を持つ母と、神託の念力を持つ都姫と共に暮らしながら、自分自身の存在について何度も問いかけてきた。何の為に存在していて、この念力で何ができるのかと。
『はい……この念力で八潮様の記憶を読み取ってしまったのです。時隆さん……今も変わらず、八潮様が一番大切に想っているのはあなたです』
『……!』
『あなたのことを想わない日が、ありません。離れていても、言葉を交わせなくても、八潮様がいつも、一番に想い続けているのは時隆さんです』
感情を大きく表に出さない時隆が、咲子の言葉を聞きながら、固く握り締めた手を震わせていた。
