「出会って間もないが、とても、あんたたちに当主の適性があるようには見えない。あんたたちが三十位以内なら、俺はこの一族と時隆さんの目を疑うかもしれん」
「な、なんですって!」
「品格ならそこの……穂波さんと言ったか? 彼女の方が高そうだ」
先ほど椿の姿を見た時とは違い、かっとなった怒りの赤が、蓮華の耳や頬を走った。
椿が、自分の名を呼んで庇ってくれた。
家族にすらこの家の中で、ほとんど名前を呼ばれたことがない。穂波は、存在を認められてこなかった自分の輪郭が浮かび上がってくるような、心の芯が熱くなる気持ちになった。
「見る目がないんじゃなくて、六条様? 我々の念力も知らずに物を言うなんて……この穂波の力は、数ある念力の中でも底辺ですよ」
蓮華は力強く穂波を指差してみせた。お気に入りのサロンに施してもらった、蓮華の赤く塗られた自慢の爪が、穂波を責め立てるようにぎらりと光る。
「な、なんですって!」
「品格ならそこの……穂波さんと言ったか? 彼女の方が高そうだ」
先ほど椿の姿を見た時とは違い、かっとなった怒りの赤が、蓮華の耳や頬を走った。
椿が、自分の名を呼んで庇ってくれた。
家族にすらこの家の中で、ほとんど名前を呼ばれたことがない。穂波は、存在を認められてこなかった自分の輪郭が浮かび上がってくるような、心の芯が熱くなる気持ちになった。
「見る目がないんじゃなくて、六条様? 我々の念力も知らずに物を言うなんて……この穂波の力は、数ある念力の中でも底辺ですよ」
蓮華は力強く穂波を指差してみせた。お気に入りのサロンに施してもらった、蓮華の赤く塗られた自慢の爪が、穂波を責め立てるようにぎらりと光る。
