序列100位のシンデレラ〜冷徹御曹司と、嫁入りから始まる恋をする〜

「六条椿と申します。わけあって、藤堂の家系を挨拶回りさせてもらっている」

 椿が差し出した名刺を、にこにこと満面の笑みで受け取ろうとする蓮華の前に、冬緒が割って入った。

「六条様、申し訳ありません。せっかくお越しいただいたので、もてなしたい気持ちは山々なのですが……今朝方、藤堂家の当主が亡くなり揉めており。よろしければ、また日を改めていただくことは可能でしょうか?」
「! 時隆さんが、亡くなられたのか?」
「ええ……今朝方のことです」

 椿は、そうか、時隆さんが……と顎元に手を添えながら、何度も繰り返し呟いた。少し思い詰めたその様子は、とても赤の他人の訃報を聞かされた反応には見えない。椿は時隆と面識があるのだろうか?

 蓮華は会話を邪魔されたからか、むすっとした表情で冬緒を睨んだ。だが冬緒に睨み返されると諦めたようにため息をつき、穂波に一枚の紙を差し出した。