藤堂家当主だった彼が、鷹泉の少年となり変わるなんて……そもそも時隆が生きていたこと自体が大事なのに。
周りに知れたら大変なことになる。藤堂と鷹泉の関係にも、影響が出るかもしれない。
「なり変わる相手を決めていたのは、時隆様はもともと、自分で命を絶たれるつもりだったからですか?」
次期当主は、自分を殺した犯人を見つけた者にする。時隆がそう考えていたのは、自分の死を予期していたからだとも思っていた。
だが思念で視た死に際の時隆は、酷く悲痛な様子で、驚いているようにも見えた。自分の死をとても受け入れてるようには見えなかったのだ。
「うん。俺は、死ぬって決めていたんだ。だからあんな当主選考の内容にもしたんだけど……自殺するより先に殺されちゃったんだよね」
「本当に、自殺しようとしていたんですね……」
「まあ、思うこと色々あってさ。穂波は視たんじゃないか? 俺が誰に殺されたか」
「……視ておりません」
怜……否、時隆は隠さなくて良いよと小さく笑い、穂波の手をとって真っ直ぐ見つめてきた。妖艶な笑みにどきりと胸が痛くなる。
姿形は変わっても、やはり彼は時隆だ。いつも飄々としていて、非凡な才能を持っていて……誰をも魅了する。穂波もずっと憧れていた、彼のままだった。
「妹が関わってるかもしれないから心配なんだろう」
周りに知れたら大変なことになる。藤堂と鷹泉の関係にも、影響が出るかもしれない。
「なり変わる相手を決めていたのは、時隆様はもともと、自分で命を絶たれるつもりだったからですか?」
次期当主は、自分を殺した犯人を見つけた者にする。時隆がそう考えていたのは、自分の死を予期していたからだとも思っていた。
だが思念で視た死に際の時隆は、酷く悲痛な様子で、驚いているようにも見えた。自分の死をとても受け入れてるようには見えなかったのだ。
「うん。俺は、死ぬって決めていたんだ。だからあんな当主選考の内容にもしたんだけど……自殺するより先に殺されちゃったんだよね」
「本当に、自殺しようとしていたんですね……」
「まあ、思うこと色々あってさ。穂波は視たんじゃないか? 俺が誰に殺されたか」
「……視ておりません」
怜……否、時隆は隠さなくて良いよと小さく笑い、穂波の手をとって真っ直ぐ見つめてきた。妖艶な笑みにどきりと胸が痛くなる。
姿形は変わっても、やはり彼は時隆だ。いつも飄々としていて、非凡な才能を持っていて……誰をも魅了する。穂波もずっと憧れていた、彼のままだった。
「妹が関わってるかもしれないから心配なんだろう」
