序列100位のシンデレラ〜冷徹御曹司と、嫁入りから始まる恋をする〜

「ありがとうございます。優しいご主人様たちに仕えることができて、私は幸せ者です」

 さて、私のことよりも依頼に集中しましょうと、花森は依頼人と椎菜の方を向いた。

 椎菜は依頼人の腕の中で、ぐったりした様子で小さく肩を揺らしていた。意識を失っているようだ。

「皆さん……本当にありがとうございます……またこうして彼女と会えた……」

 依頼人はぼろぼろと大粒の涙をこぼし、泣いていた。穂波は大の男がこんなにも大泣きしているところを初めて見た。

「依頼人。泣くのも喜ぶのも、奥さんが起きるまでとっておこ。早く病院に連れて行ってあげようよ!」
「は、はい……っ! あ……あとこの倉庫ってどうします?」

 あ、と声を揃え、その場に居る全員がぼうぼうと音を立てながら燃えている倉庫を見上げた。

「あいつに頼るか」
「路夜くん?」
「不本意かつ残念すぎるが、こういった時に一番頼れるのはあの男だ」

 鷹泉路夜。白洲家のある町の警察署に勤める、椿の友人だ。

「路夜に連絡をとって俺がこの場を収めておく。他の皆は、依頼人と椎菜さんを連れて病院に向かってくれ」