「この女がどうなっても良いのか?」
空間転移の念力の男は、すぐに椎菜の側に回ると彼女の頭部に銃口を突きつけた。椿の剣の腕前にも動じず、頭を切り替えたようだ。思念で視ていた通りの冷静な男だ。
「……」
「全員一歩ずつ前へ出ろ」
穂波と依頼人が躊躇する様子を見せると、男は早くしろ!と強く声をあげた。椿たちは平然とした様子で男の指示に従って前に出るが、穂波には椿たちが何を考えているのかわからず、本当にこれで良いのかと不安な気持ちになってしまう。
「そのまま右に移動しろ」
そこで穂波は男の指示にやっと違和感を抱き始めた。指示が細かすぎる。普通、倉庫からの撤退を求めるはずだ。
「普通は、後ろに下がらせ倉庫から撤退させるものだが。わざわざそんな指示をお前がするのには二つ理由がある」
椿の言葉に、男の肩が強張る。
「一つは、自身の念力でつくった転移の罠に誘導するため。俺たちをどこかに飛ばしてしまおうという算段。もう一つはこの場に居ないもう一人に、後ろから俺たちを襲わせる選択肢も残しておきたいからだ」
帰ってくるまでの時間稼ぎだろうと、椿は口元に笑みを浮かべて男を見た。
「申し訳ないが、何の脅しにもならん。残念ながらお前に彼女は殺せない。殺したらお前の交渉材料もどこにもなくなる」
「……っ!!」
空間転移の念力の男は、すぐに椎菜の側に回ると彼女の頭部に銃口を突きつけた。椿の剣の腕前にも動じず、頭を切り替えたようだ。思念で視ていた通りの冷静な男だ。
「……」
「全員一歩ずつ前へ出ろ」
穂波と依頼人が躊躇する様子を見せると、男は早くしろ!と強く声をあげた。椿たちは平然とした様子で男の指示に従って前に出るが、穂波には椿たちが何を考えているのかわからず、本当にこれで良いのかと不安な気持ちになってしまう。
「そのまま右に移動しろ」
そこで穂波は男の指示にやっと違和感を抱き始めた。指示が細かすぎる。普通、倉庫からの撤退を求めるはずだ。
「普通は、後ろに下がらせ倉庫から撤退させるものだが。わざわざそんな指示をお前がするのには二つ理由がある」
椿の言葉に、男の肩が強張る。
「一つは、自身の念力でつくった転移の罠に誘導するため。俺たちをどこかに飛ばしてしまおうという算段。もう一つはこの場に居ないもう一人に、後ろから俺たちを襲わせる選択肢も残しておきたいからだ」
帰ってくるまでの時間稼ぎだろうと、椿は口元に笑みを浮かべて男を見た。
「申し訳ないが、何の脅しにもならん。残念ながらお前に彼女は殺せない。殺したらお前の交渉材料もどこにもなくなる」
「……っ!!」
