「まさかあんた、思念を読んで……!?」
蓮華の言葉通り、穂波は白洲家に散らばる思念から、決して自分には見せない家族の一面に気づいていた。
意図的に見ようとしたわけではない。
台所の掃除をしようと調理道具に触れた時。冬緒と蓮華を女手一つで必死に育てる昔の君枝の姿が見えた。
蓮華のぼろぼろのおさがりの服に触れた時。彼女が本家の女性に婚約者を奪われ、妊娠していた子供をおろすように告げられる過去を見た。
「冬緒兄さんは、言葉を発したり自分の気持ちを表現するのは苦手な方ですが……人前では頑張ってる姿を見せない、陰の努力家です。物置部屋にある本や書類の山々は全て、冬緒兄さんが勉強や仕事に使われてきた物です」
蓮華たちのことは苦手で、好きにはなれない。けれど嫌いになることも、この家で暮らした三年間、できなかった。
「……そういうところも含めて、本当にむかつくのよ」
顔を真っ赤にして今までで一番悔しそうにする蓮華の顔を、こんな形で見ることになるとは思いもしなかった。
蓮華の言葉通り、穂波は白洲家に散らばる思念から、決して自分には見せない家族の一面に気づいていた。
意図的に見ようとしたわけではない。
台所の掃除をしようと調理道具に触れた時。冬緒と蓮華を女手一つで必死に育てる昔の君枝の姿が見えた。
蓮華のぼろぼろのおさがりの服に触れた時。彼女が本家の女性に婚約者を奪われ、妊娠していた子供をおろすように告げられる過去を見た。
「冬緒兄さんは、言葉を発したり自分の気持ちを表現するのは苦手な方ですが……人前では頑張ってる姿を見せない、陰の努力家です。物置部屋にある本や書類の山々は全て、冬緒兄さんが勉強や仕事に使われてきた物です」
蓮華たちのことは苦手で、好きにはなれない。けれど嫌いになることも、この家で暮らした三年間、できなかった。
「……そういうところも含めて、本当にむかつくのよ」
顔を真っ赤にして今までで一番悔しそうにする蓮華の顔を、こんな形で見ることになるとは思いもしなかった。
