「え…!?」
あたしは小さく声を出す。
「なんか…もう別れちゃったんだけどね? 何でか分からないけど…仲良かったのにな」
目線を落とし、少し残念そうに言う優人さん。
「そ、そうなんですか…」
できるだけ普通に答える。
「でもさ、何でそんな事聞くの?」
思い出したように顔を上げて聞く優人さん。
「いや、あの…今日、ちょっと気になる出来事があったんで…」
「そっかぁ…でもまぁ、気にする事ないよ! 元カレ元カノ、ただそれだけだろうと思うし…様子おかしいのも当たり前だよ」
「で…すよね」
あたしは力なくつぶやく。
「じっじゃあ…あたしちょっと散歩してきますっ!」
「えっ? あ、うん」
そう言うとあたしはドアを勢いよく開けて、家の外に飛び出した。