「はーい、じゃあ、今から体育祭の出場種目を決めます」
委員長が教卓に立って話し始める。
「何か、希望の種目がある人はいませんか?」
「はいはいっ! あたしリレー!」
イスから勢い良く立ち上がって立候補したのはアイコ。
「じゃあリレーは田村さんでいいですか?」
「「「さんせーっ」」」
やっぱすごいよアイコ、クラスほぼ全員一致だし。
運動神経ある人って、本当羨ましいよぅ…(涙)。

「ではもう立候補者がいないので、ここからは推薦やクジで決めたいと思いまーす」
すっ…推薦!?
やだなぁ…何か当たったらどうしよう…。
ううん、こういう時は寝たフリ! 存在を消そう!

そう思ってあたしは机にもたれて、夢の中に落ちていった。