「おい、お前何出んの?」
隣から隼人が覗いて来た。
「まだ決めてないけど…」
「だよな、お前、見るからに運動神経なさそーだし」
「…そっ…それは…」
言い返せない。本当の事だから。
「なんだよ、言い返して来ねーのか?」
隼人は驚いた顔で言った。
「ふぅん、言い返して欲しいんだ?」
あたしはイヤミっぽく言った。
「べっ別にそんなんじゃねーけど……なんつーか、つまんねぇ」
少し照れたような隼人の顔。
気のせいかな。
「つ、つまんないってどうゆう意味?」
「そういう意味。」
やっぱ気のせいだった、隼人は何事もなかった顔でしれっと言った。