「え?」 「その写真俺が持ってた事、兄貴には言うな」 鋭い目…。 「あ、兄貴って…陸人さんの事?」 「…絶対、言うんじゃねーぞ」 隼人は一歩近づいてきた。 壁と隼人に挟まれたあたしは、隼人の瞳を見つめる。 この瞳、前にも見たことがある…。 『兄貴はやめとけ』 そう言われたあの時…。 「わ、分かった」 訳がわからないまま、返事をする。 「お、俺…何やってんだ…」 あたしが言うと、隼人は気が付いたようにあたしに背を向ける。