結局その日の放課後、みんなでお店の買い出しに出かけていた。

「舞姉ってさ、チョコ好きぃ~?」
海人くんがあたしの顔をのぞきこんで来る。
(かっわいー)
「うん、大好きだよっ」
「そうなんだー、俺は舞香ちゃんが好きーっ」
いきなり優人さんが入って来る。
「優人さん、そういうことは本当に好きな人に言って下さい…」
あたしは少々呆れ気味で苦笑いで言う。
「え~つれないなぁ舞香ちゃ~ん」
優人さんはニッコニコの笑顔で言う。
(うっとおしい…(汗))

「優人、いいかげん舞香ちゃんが疲れてるよ」
そんなあたしを見て、陸人さんが言った。
「え~? そんなことないよね? 舞香ちゃん♪」
あたしの顔を見る優人さんの顔は、明らかに同意を求めている顔だった。
「えぇ、まぁ」
あたしはしょうがなく頷く。
「そっか、ならいいけど。あんまり疲れためちゃったら駄目だよ? 体壊すからね」
陸人さんの王子スマイル。
眩しい。
本当優しいよ、陸人さんは…。

「あっれ、そういえば隼人は?」
優人さんが思い出したように言う。
そういえばあたしも忘れてた、あんな奴のことなんか。
「あぁ、隼人なら居残りで、後から来るってさ」
「ふ~ん」