舞香SIDE 優人さんとの約束の日曜日は、あっという間にやってきた。 お礼代わりと言ってもデートはデートだから、洋服を選ぶのに少し悩んだ。 慣れないメイクも軽く施して、優人さんと(なぜか行くことになった)隼人が待つ一階へ降りていく。 「す、すいません、待たせちゃって!」 「いいのいいの!女の子なんだから♪それにしても、今日の舞香ちゃんかーわいい!」 「な、優人さん…!」 「………」 いつも通りのあたしと優人さんのやり取りを、隼人は仏頂面で聞いていた。