前にも言われたことはあった。 …けど、それとはまた違う気がする。 きっと兄貴は本気だ。 「おーい隼兄! ごはんだよ!」 「おー」 階下から海人の声がした。 たしか晩飯は、舞香が作ってるんだったな。 …兄貴のために。 たぶんそうだ。 今日が兄貴の誕生日だってさっき気付いて、そうとしか思えなくなった。 「わー舞香ちゃんありがとう! どうしよう俺嬉しすぎてやばい!」 「言いすぎですよ優人さん…」 階段を降りてダイニングへ行くと、そんなやりとりが見えた。