「今日はあたしが料理しちゃいます!」 「え、舞姉が?」 「うん!」 「舞香ちゃんの手料理かー、楽しみだな♪」 「楽しみにしててください、特に優人さんは」 そう言うと優人さんは、『俺?』を言いながら自分を指さした。 その様子を見て、またふふ、とニヤけてしまった。 上手く出来るといいんだけど…。 あたしは慣れない手つきで人参を切り始めた。 「…な、何してんだ」 人参が切り終わり、たまねぎに差し掛かったころ、隼人が目を丸くしてあたしの方を見ていた。