「舞姉たち、遅かったね」 「あ…ごめん、ちょっと…」 「ちょっと寄り道してただけだよー♪」 言葉に詰まったあたしを見かねて、優人さんがさりげなくフォローを入れてくれた。 いろんなことに、よく気が付く人だと思う。 女の子にモテる理由も、少し分かった気がする。 「ん? 舞香ちゃん、何ニヤけてんの?」 「いえ、なんでもないです優人さん」 「えー何それ何それー」 あたしは優人さんを笑ってスルーして、キッチンへ向かう。 レジ袋を置くと、ドサッと音がする。