『恨まないでね~、俺等、ある人に頼まれただけだからさァ』 男の手があたしの方へ伸びてくる。 あたしは、ただ、ただ必死に目を瞑る。 助けて。 助けて…。 そう思った瞬間、なぜか隼人くんの顔が思い浮かんだ。 あたし、こんなときに何を…。 「おい」 『何だよ』 聞きなれた声がした。 もしかして…。