やっと男が足を止めた場所は、人気の少ない公園。 なんか…嫌な感じ。 でも、悪い人には見えないんだけど…。 「ホラ、ここのベンチに荷物いったん置きなよ」 「え…でも……」 どうしよう…。 これくらい、頑張れば一人で持って帰れるし…。 「……それで、上手くやりましたよ」 ふと男を見ると、何やらコソコソ電話をしていた。 何なのよ…一体。 普通じゃない空気を少しだけ感じながら、あたしは軽くパニック。 どうしよう…このまま帰っちゃおうかな。 …そう思ったとき。