「こっちの俺はあんま先生ウケしねぇかなと思って。・・・だから、あんた、絶対言うなよ? ・・・まぁ、言っても誰も信じないだろうけどな」 “こっちの俺”ってのは、今のアンタのこと? そう言いかけて、口をつぐむ。 こんな奴と話してるだけ、時間の無駄なんだからっ! あたしは九条に背を向け、早歩きで逃げるように立ち去る。 「あ~あ、つれねぇな・・・」 ボソリと一人で呟く九条。