「優人さん!? すいません…こんな時間に大声出して…」
「いいのいいのっ♪ ってかさ、2人って仲よくない?」
優人さんが両手であたしと隼人を指差して言う。

「「はァ!?」」
あたしと隼人の声がシンクロする。
そして顔を同時に見合わせる。
「「誰がこいつとっ!!」」
また声がシンクロする。
何よ…このマンガみたいな場面!!
あたしは優人さんの方を向き直り、訂正する。
「優人さん、あたしはこんな奴と全然仲良くありません! むしろ大ッ嫌いでーす!」
あたしが言うと隼人はムッとして、言い返してくる。
「こんな女こっちから願い下げだよ!」
「なッ…何…」
「まぁまぁまぁ!」

またあたしと隼人の喧嘩が優人さんによって止められた。
この家に来てから何回目か分からない。

「良かったー! 舞香ちゃんは隼人より俺のが釣り合ってるしねー!」
優人さんがいつものようにふざけて言う。
「あはは…」
あたしもいつものように苦笑い。

とにかく、あたしはあんな奴と仲良くなんかないんだから!!

あたしはそう心に言い聞かせながら眠りについた。