歯を磨き終えて、階段を上がりながらさっき優人さんに教えてもらった勉強の内容を思い出す。 「えーと…xを代入したら…ブツブツ…」 トンッ 少し俯きながら階段をのぼっていたせいで、前に居た誰かとぶつかった。 「おい、前見て歩け、ばーか」 前を見ると、そこにはジャージ姿の隼人が不機嫌そうに立っていた。 「わ、隼人…てか、ばかって何よ」 「そのままの意味だろーが、ばぁーか」 皮肉っぽく隼人が言う。 む、むっかぁー!! 何て言い返そうか必死に考えているとき、突然隣の扉がガチャっと開いた。