「最後に一言。最上飲料の社員は、一度今までの自分を振り返ってみて下さい。私は、人の顔と名前、聞いた会話など記憶する方なんです」

 ここで、ニヤッと悪い笑みを見せる。

「自社の社員は、顔と名前と部署は、確実に全員覚えています」

「「「……」」」

 一斉に最上飲料の社員は青ざめる。後ろめたいことがないのは、横に立つ夕くらいではないだろうか……。

 こうなることが予想出来た役員達だけが、苦笑している。

「まだまだ若輩者ですが、ご指導ご鞭撻よろしくお願いいたします。私からは以上です」

 聖七と夕は揃って頭を下げた。

 最大級の爆弾を投下して……。

 聖七にお近づきになりたいと思った不届き者達も、一瞬にして退治したのだった。

〜〜二人の未来は始まったばかり〜〜