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「エル様、やっぱりお義姉様はわたくしのことを恨んでいるのよ。だからあんな大勢の前でわたくしに恥をかかせたのだわ!」
「シャロン、可哀想に……私が慰めてあげよう。さあ、おいで」
サラリとピンクブロンドの髪を揺らすシャロンを、ベッドに押し倒した。別にさほど欲情していなかったが、こういう時のシャロンはいつまでも愚痴を話してばかりで面倒だったから黙らせたかった。
私にとっても悪いことではないので、思いのままにシャロンを貪った。いつものように満足させれば、シャロンは穏やかな顔で眠りについた。
まったく女とは面倒なものだ。
最初の頃はわがままもかわいらしく思えたが、最近ではあれでないとダメだとか、これがいいとか細かくうるさい。私が用意したプレゼントにまで、文句をつけてくる始末だ。
しかも先日、皇城の事務官が呪われた際にすべて解決したのはセシルだというではないか。
聖女であるシャロンはほとんど役に立たなかったと聞いている。まあ、セシルの自作自演という線もゼロではないが、あの女の性格では考えにくかった。



