――それから2日後。



私は久々に

柊真君と暮らしていたアパートに

やってきた。


置き去りになっている私物を

持ち帰るために。



合い鍵のスペアを一つ、持ったままでよかった。



柊真君には会いたくない。


バンド練習に行っているであろう時間に

こっそり取りに来ることができたから。




部屋に入り、紙袋に私物を詰める。



柊真君、まだ捨ててなかったんだ。

私と一緒に撮った、ツーショット写真。



こんなものを置いておいたら

新しい彼女に嫉妬されちゃうよ。


早く処分した方が良いと思けど。



でもまぁ、私には関係ないことだけどね。

もう二度と、柊真君に会うことはないと思うし。