「あの…シュリさん……」
「さん付け、キモっ。シュリでいい!」
「呼び捨てはちょっと……
じゃあ、シュリくんって呼ぶのは?」
「えっ? シュリ君?」
いきなり嬉しそうに、ニヤつきだしたけど……
シュリ君が喜んでる理由が、さっぱりだなぁ。
「君づけで呼ばれるの
憧れてたんだよね~。
ドロ痛のレイジも、君で呼ばれてるし」
「どろいた?
どろぼうがいたよ!の、略かな?」
「はぁ?
理亜って、ドロ痛を知らないの?」
「アイドルの泥沼にはまりすぎて
痛々しいオタクのこと?」
「何年、人間やってるわけ?」
「えっと…20年ですけど……」
「俺と同じだけ生きてるくせに
流行りに疎すぎでしょ?
マジでありえないんだけど」
そりゃあ私は、流行りとかわからないよ。
オシャレ雑誌なんて、もう何年も買ってない。
仕事に行って、家事をして、寝る。
働いたお金は、柊真君との生活費で
ほとんど消えちゃって
洋服なんて最近、買ってなかったし。



