心優は無意識にやっているんだろうけど、こっちは男ゴコロってやつを刺激されてたまったものじゃない。 「……後はよろしく」 それを表に出しはせず、あくまでも平然を装って体育館を後にした。 道行く生徒のほとんどがこちらを2度見しては、ヒソヒソ話す声が聞こえてくる。 心優はそれを察して、未だに顔を埋めたまんま。 「もう廊下歩けない…」 お姫様抱っこが相当恥ずかしいらしい。 弱々しい声が聞こえて、思わず笑いそうになった。 「じゃあ、これから心優のこと抱っこして歩こうか?」