屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。


う…だってなんか、明楽先輩の雰囲気がいつもと違うんだもん…。



私の昨日までの威勢はどこにいったのやら。



まだ直接本人から聞いた方がマシな気がすると思うのは、ただ逃げているだけ…?



「…ま、後ろめたいよね。俺から言うのもなんか違う気がするし」



私の意思をくみ取ってくれたのか、明楽先輩は苦笑で返してから「でも」と続けた。



「俺からはそれとなーく伝えるってのは、どう?」



「それとなーく…?」



それはちょっと…ぼんやりしすぎてませんか?



うっかり変なことも聞いてしまいそうで、余計に遠慮したくなってくる。



「ほら、大事なこと?っていうの?そういうのは廿楽くん本人に聞いた方がいいとは思うけど…何も知らないままじゃ、また心優ちゃん何も聞けずに終わりそうじゃない?」



「うっ…そ、それは…」



思い切り図星を指されて、何も言えなくなってしまう。