「それに越したことはないんだけどなぁ…」



…あの廿楽くんの感じからすると、その噂は本当なんじゃないかと薄々勘づいてはいる。



でも…もしそれが本当だとして。



態度を変える必要も理由もない。



ただ、私がちょっと傷つくだけ。



「はぁ〜…屋上なんか行くんじゃなかった…」



うなだれる私とパックジュースをすする若菜。



とても平和なのに、心の中はまるで違う。



「放課後に先生から呼び出しくらうし、廿楽くんなんかと出会っちゃったし…今日をやり直したい気分」



「そんなこと言ったって仕方ないでしょ?」