「すっ…好きな子、って…」
今度はこっちの顔が熱くなる。
すでに暑い廊下が更に温度を増していく気がして、顔の火照りが治まらない。
「…保健室で言ったよね。振り向いてもらえるように頑張るって」
「……!!」
たしかに言われたのを覚えている。
休みの日に考えなかったわけじゃない…けど。
考え出したらキリがないくらい、明楽先輩の気持ちがわからなかった。
「俺、もう遊びなんて一切しないよ。他の子たちの連絡先は全部切ったし。本当にもう、心優ちゃんしか見えてないんだ」
「…っ、なんで…」
「心優ちゃんが好きだから。心優ちゃんにわかってもらえるまで、何度でも伝えるよ。今までの誰よりも本気だって」
…でも、今ならわかる。