若菜には後で訳を話すとして、廿楽くんにはなんて謝ろう…。



そんなことをぐるぐる考えていたら、教室に着いていた。



「ちょっと心優、さっきのアレはなに?あの後廿楽と超気まずくて……ん?」



私の方が先に来たはずなのに、若菜まで追いついて来てビックリ。



それだけ私がノロノロ歩いていたということなのだろう。



「若菜、さっきはごめん…」



「いや、それはいいんだけど……あんた、熱あるでしょ」



「………」



「こら、黙るんじゃない」



とうとう若菜にもバレてしまった。



そんなに酷いのかな、今の私。



鏡を見てないからまるでわからない。



「…保健室はやだ、から。廿楽くんにも内緒にしてほしい」



「………はぁ。心優がそれでいいんならそうすれば?」