約束の翌週の土曜日、私たちは都内のテーマパークへとやってきた。
ぐねぐねうねるジェットコースターに象徴的な観覧車、ポップコーンの香り。家族連れやカップルで大賑わいの非日常なパークの中を見回して、私は目を輝かせている。
「遊園地なんて来たの何年ぶりだろう~。わくわくが止まらない……!」
「子供を連れてきたつもりはないんだけどな」
「いい年してはしゃいでごめんねー」
手を繋いで歩くエツの嫌味に棒読みで返した。子供みたいだと自負しているけれど、これは長年の夢だったから。
「私、遊園地デートに憧れてたの。学生の頃からずっと、エツと来たいなって思ってたんだ。だからすごく嬉しい!」
笑顔で見上げると、彼は愛しそうに微笑んで私の頭を引き寄せる。たくさんの人がいるにもかかわらず額に軽くキスされ、ぽっと頬が火照った。
「遅い青春だな。あの頃できなかった分、これからもふたりでいろんなところに行こう」
エツの言葉が嬉しくて、私は破顔して「うん!」と頷いた。
手始めに易しいアトラクションに乗り、慣れたところでいよいよジェットコースターの列に並ぼうとしたものの、なぜかエツの足が止まった。
そこでピンときた私は、確かめるように彼の顔を覗き込む。



